【展示・個展】トリビュート『陸軍』

https://kamoeartcenter.org/events/20260117-25/

永田風薫展覧会 トリビュート『陸軍』

2024年度浜松市鴨江アートセンターアーティスト・イン・レジデンス賞展覧会

このたび浜松市鴨江アートセンターでは、当館アーティスト・イン・レジデンス賞(2024年度)を受賞された永田風薫さんの展覧会を開催いたします。
当館での滞在制作を機に、作家は浜松出身の映画監督・木下惠介に再注目することとなります。なかでも、国策映画として製作された『陸軍』(木下惠介監督・1944年公開)から着想を得て、新作『軍人は忠節を盡すを本分とすへし』の制作に取り組みました。
揺れ動く社会の動向のなかで、表現者、そして一個人として、作家の信念はいかに表現し得るか―。
ぜひ会場にてお確かめください。


今回の展示会場である鴨江アートセンターの向かいには、浜松出身の映画監督・木下惠介の記念館がある。木下は『二十四の瞳』や『野菊の如き君なりき』など、戦争が人々の心に残した影を繊細に描き続けた、日本映画史における重要な作家である。
戦時中に4本の作品を残した木下の最後の戦時作品 『陸軍』(1944年)は、息子を戦地に送り出す家族を描いた物語である。国策映画として制作 されながらも、田中絹代演じる母の表情や沈黙の中に、戦争の悲惨さと別離の痛みが深く刻まれている。検閲の厳しい時代において、木下は軍国主義的な表層の背後に、平和への願いを忍ばせた。
先日、使っているクラウドソーシングサービスに、某政党の党歌をイメージした国粋主義的なテーマソングの制作依頼が届いた。内容以上に、報酬が一件30万 と非常に高額だったのが印象に残った。芸術家はいつの時代も、権力や社会制度の前線に立たされる。
木下の『陸軍』が問いかけるのは、ファシズムのただ中で、芸術家はいかにして信念を表現できるのかという問題である。ラストシーンに鳴り響く行進ラッパの旋律をモチーフに、数人の アーティストたちとのセッションを、木下惠介へのトリビュートとして捧げるとともに、戦時下の芸術と現在の私たちの立場を重ね合わせたい。  (永田風薫)



【木下惠介記念館について】
20世紀の日本を代表する映画監督・木下惠介の功績を伝える映像文化施設。地域の文化振興を担い、鴨江アートセンターと向かい合って立地しています。
本展と併せてお立ち寄りください。

ウェブサイト:https://keisukemuseum.org/

展覧会会期中の1月18日(日)には定例上映会が開催。


関連イベント

●アーティストトーク

日時:2026年1月25日(日) 13:30~  1時間程度
アーティスト:永田風薫
ゲスト:稲垣知里(木下惠介記念館 スタッフ)

木下惠介記念館スタッフによる映画『陸軍』に関する解説を交え、アーティストに新作制作の背景を伺います。
ご予約いただいた方は優先的にお席を確保します。

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